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【要約】乳がん経験者 鈴木美穂さん

インタビュー日 2014年8月2日

病気のこと  

【がん腫】乳がん
【ステージ】III (大きさ5cm)
【闘病時期】2008年 乳がん 当時24歳 社会人3年目
【現在】ホルモン治療中

 

自己紹介

 

民放テレビ局社会部記者(厚生労働省担当)
2008年 乳がん経験
若年性がん患者団体 STAND UP!!副代表
Cue!~Congratulations on your Unique Experience代表
maggie’s tokyo project 共同代表

 

ここに記載する文章は全て先輩のがん患者の経験に基づくものです。したがって、全てが正しいとは限りません。あくまで一例であるという前提のもと読み進めて下さい。最新の情報や治療法などに関しては必ず主治医と相談してご判断下さるようお願い致します。

 

治療のこと

Q 治療はどんなことをしましたか??
A 手術、化学療法、ホルモン療法、放射線、分子標的薬。

いまもホルモン治療は続けています。
1日1錠で副作用は特に感じていません。

発覚まで

Q どうやってわかったのですか??
A 自分で触って「何かある」と思いました。

会社の診療所に行って、紹介された病院で検査しました。
その時点では、癌ではないだろうと言われました。
紹介先の病院でも90%、癌ではないと言われましたが、
1週間後の仕事の昼休みに検査の結果を聞きに行ったところ
「悪いものが写ってました」とお医者さんに言われました。
ちょうど、余命1ヶ月の花嫁が流行っていた時期で同じ24歳でした…

Q 宣告を受け、どう思いましたか??
A 頭は真っ白だけど先は暗闇…。

未来が急に閉ざされた感じがした。
がんは死ぬというイメージが先行しており、
私も本業が記者ですので、
情報収集は得意だと思っていましたが情報が全然ありませんでした。
その時の衝撃は今でも忘れられない。
今は笑って話せるけど、当時は頭が真っ白になりました。

Q まず始めにやったことは何ですか??
A 会社と家族へ伝えました。

2,3時間後に全身検査をするのでお昼を食べてくださいといわれたので、
その後、会社と家族に伝えました。
母親に来てもらいました。
そして、その時は死んでしまうと思っていました。
「親子2人でパニック…」

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Q 入院まではどうでしたか??
A セブンスオピニオンまで受けました。

乳がんになったと言うと職業柄のこともあり、様々な人が様々な先生を紹介してくれました。
結果、7人の医者から話を聞きました。
どの先生も全体的な治療方法は同じですが、先に抗癌剤で後で手術か、手術を先にやって抗癌剤かは分かれました。
検査中にもがんが大きくなるのがわかったので悩みましたが、ものすごい緊急性がなければ、セカンドオピニオンは行ったほうがいいと思っています。

Q 主治医を判断した決め手は何ですか??
A 主治医から見せてもらったパネルでした。

がんを告知されて怖くて仕方がなかった時に、主治医がお母さんや赤ちゃんがコラージュされたパネルを持ってきてくれたんです。
それは、主治医が担当した乳がんの患者さん達でした。
自分にはもう余命がなく、結婚出産もできないと思っていましたが、主治医に、「治療がすんだら結婚出産してこのパネルに載せるから」と言われ、そこまでを見越して治療するんだと。
「明るい将来のために治療しよう」というスタンスだったので、この先生にしようと決めました。
一番重要なのは、後悔しないで選択すること。
あの時にもっと調べればよかったと後悔したくなかったんです。
自分で納得することが大事。
生存率をみて怖くなるかもしれないけど、自分にとっては0or100だと思います。
データとか情報も大事だけど、自分の中で納得いくまで調べて、最後は納得できることが大事だと思っています。

家族のこと

Q 家族の反応は??
A フルサポート。

とてもありがたいことに、フルサポート体制でした。
父親は当時、海外に駐在していましたが、病気を期に戻ってきてくれましたし、
母親は銀行に勤めいたのを辞め、私を支える体制を整えてくれたんです。

仕事・学校のこと

Q 仕事はどうしましたか??
A 8ヶ月休職しました。。

最初は通院して治療としましたが、
体力的にも抗癌剤がつらかったです。
歩くのもつらい、車いすでもつらい。
そして、念願の仕事について3年目なのに休みたくありませんでした。

Q 復職はどうしましたか??
A 最初から現場に戻りました。。

休職して復帰するとき
通常は徐々に、現場ではなく事務とか人事に戻ることが多いと聞きますが、私は最初から現場に戻らせてもらいました。
勤務時間は、はじめは9~14時など時間を短めから始めさせてもらい、徐々に伸ばしていきました。
理解のある会社で、とても感謝しています。

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辛かったこと&その克服法

Q 精神的に辛かったことは何ですか??
A 外にでるのも怖くなった時期がありました。

「大好きなディズニーランドにいっても周りがなんでこんなに笑えるのか?」
楽しそうなひとを見るのが辛かったです。病室から職場が見えたのですが、「バリバリ働いている人もいるのになぜ自分はここにいるのか?」など気持ちが落ち込みました。

Q どうやって立ち直りましたか??
A ある方との出会いです。

最初のきっかけは、STAND UP!!第一号のフリーペーパーに書いてもいるのですが、乳がんを経験して患者を支援している人を知って訪ねたことがきっかけです。
がんでも活躍できる人がいるんだと知り、「自分にもそういう道があるのかもしれない、また、そうなりたい」と思い、それが立ち直るきっかけとなりました。

お金・保険のこと

Q 保険は出ましたか?何に使いましたか?
A 保険には入っていませんでした。

入っていればと後悔しています。
治療費は高額医療費制度をフルに使いました。
健康そのものだったから保険は考えていなかったです…
恋愛や結婚や配偶者のこと

Q 当時恋人は居ましたか??
A 当時彼氏がいました。

家族会社に電話したときにも一緒に連絡し、
仙台からきてくれました。
闘病中すごく支えてもらいました。
ただ、仕事に復帰したときに仕事人間になりすぎたため…苦笑。
がんになっても恋愛、結婚、出産はあきらめていません。
出産するときはホルモン治療を中断することも考えています。
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治療後の活動のこと

Q 原動力は何ですか??
A「Congratulations!」

欧米にはがんサバイバーに「Congratulations」と言う習慣があります。
がんになったことで、なかったかもしれない人生を生きていると思うと、思いっきり生きなければと思います。
何とかしてプラスにしたい、がんになった経験を活かしたいと思っています。
8か月間の闘病中にうつ状態になったので、あのときの自分と同じような思いで闘病している人たちの
希望になるような活動をしたい。がんになった人たちが発信していけるようになることが大切だと思います。

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STAND UP!!設立経緯

休職中にmixiで若いがん患者を探し、
がんになって克服して医学部に入った人にメールして、若いがん患者が集まるところを作りたいということでSTAND UP!!という団体を立ち上げました。
フリーペーパーを毎年1号ずつ発行していて、2010年春~今に至ります。
(maggie’s tokyo projectの経緯)
国際会議に出るチャンスがあり、イギリスに行ったときにマギーズセンターのことを知りました。
まさにそれは私が闘病中に欲しかったものでした。
今は、マギーズセンターを東京に作る活動をしています。
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マギーズセンターとは…

がん患者と、支える人たちが「自分の力を取り戻す」場所
「マギーズセンター」には、がん患者や家族、医療者などがんに関わる人たちがいつでも予約なく訪れることができ、不安をやわらげるカウンセリングや栄養、運動の指導や専門的な相談が受けられます。
また、お茶を飲んだり、本を読んだりと自分の好きなように過ごしていてもいい第二の我が家のような場所。
英国に15カ所、香港に1カ所あり、そのどれもが有名建築家による癒やされる空間で、全てチャリティで賄われています。
URLhttp://maggiestokyo.org/
(Cueの活動については後述)

 

今、治療を頑張っているがんサバイバーへ。

A ひとりじゃないよ

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仲間はいっぱいいると思います。
がんになったサバイバーだけでなく、家族を含めて支えてくれる人はたくさんいます。
自分がどん底になっていても支えてくれる人。
そういう人がいることを知ることで気持ちが変わることもあるかもしれません。

オススメ情報

Q 何かオススメ情報ありますか???

A 「Congratulations on your experience」

Cueという団体でも活動しており
がん経験者向けにヨガ、ウォーキングetc. ワークショップ
など行っています。
「がんになって おめでとう と思える時が来る」
そういう社会、文化を作っていきたいです。
そのCueでのワークショップ(ソフト)をやるための場所(ハード)がマギーズセンターでもあります。
日本でもそういう社会にしていきたいです。
がんになっても悲観せずに希望をもってもらいたい。
「Congratulations on your experience」
がんになっておめでとうと思える時期はきっとくる。
私はそう信じています。

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参考URL
◆STAND UP!!
http://standupdreams.com/
◆Cue
http://ameblo.jp/cue2013/
◆maggie’s tokyo project
https://www.facebook.com/maggiestokyo
http://maggiestokyo.org/

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ご覧いただきありがとうございました。
あくまでも「ひとりのがん経験者の例」であることにご注意ください。
「がんノート」は、がん患者のためにこれからも経験者の情報を発信して参ります。
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