希望を持って自分らしく生きること。それが残された人生、長かろうか短ろうが、充実したものになるかどうかの分かれ目。

【略称】インタビュアー:岸田 / ゲスト:哲也・浩美

更新日:2018.08.24

告知

岸田 今日のゲストは轟哲也さんと、浩美さんご夫婦です。

哲也 轟哲也です。私は2年と4ヶ月前にスキルス胃がんのステージ4、腹膜播種ありで、リンパ節転移もあり、遠隔転移ありの手術不能、根治手術不適応という診断を受けました。そのときの一応嫌がる医師を無理やり脅すようにして聞いた余命っていうのが「まあ、月単位で考えてください」ということでしたけども、こうして2年4か月生きて、今日も一生懸命電車に乗って歩いてこれました。そういう状況です。

岸田 ありがとうございます。この2〜3日前にも抗がん剤受けたところですよね。

哲也 そうです。この間の木曜日に治験薬を打ってきて元気になって一昨日退院したばかりです。そんな状況です。

岸田 はい。退院ホヤホヤの轟さんです。じゃあ、浩美さん。

浩美 「がんノート」は若い人が出る番組だなと思っていたので、今回お声をかけていただいたときにもう驚愕して、驚愕プラスとってもうれしくて、今日はちょっと2人若ぶってはしゃいで来てますので、よろしくお願いします。

岸田 哲也さんのがんが発覚したときの経緯をお伝えいただけますか?

哲也 ちょっと話が面倒くさくなるんですけども、2013年の12月の精密検査でスキルス胃がんだっていうことがわかったんです。でもじつはその丸1年前から胃に不調がありまして、行政の行うがん1次検診で胃のバリウムX線写真が精密検査必要ということで、精密検査を受けてでた診断が、慢性胃炎だったんです。そこから1年経って、ようやくスキルス胃がんと診断がつきました。実はその告知の1年前に撮ったバリウムのX線写真、それからその直後に受けた精密検査の内視鏡の画像は、内視鏡の権威の先生であるとか、バリウムX線の権威の先生に診てもらわないと、「スキルス胃がんですよ。これは」という診断がつかないんです。それくらいスキルス胃がんっていうのは見逃されてきて、数ヶ月から1年、2年経って、もう末期の一歩手前、あるいはもう末期の状態じゃないと見つからないというのが現状ですね。自分は1年間ずっと胃の不調を抱えながら、ようやくスキルス胃がんと告知を受けたときに、初めてホッとしました。自分はずっとスキルスじゃないかという疑いを常に持ってて、でも医者に訴えると「慢性胃炎だよ」って言われて、その治療しか受けられていない。それがようやく2回目の精密検査で「スキルス胃がん」と言われて「明日からはスキルス胃がんの治療ができるんだ」と、逆にそこで希望を持てたという感じですね。その段階を経ないとまたずっと慢性胃炎の治療しかしない。単純に胃薬しか処方されないので。普通告知のときって頭が真っ白になるとか、パニックになるとかいいますけど、私は自分なりにもうスキルス胃がんだと推測してたので、「自分の言ったとおりじゃないの!」というような、どっちかっていうともううれしいような気持ちでしたね。症状としては、私の場合、胃の上部、噴門側ががんで、結構狭窄してひょうたん形みたいになってて、食べたものがそのひょうたんの上の方にまず詰まる。なので、お腹いっぱいっていう感覚とちょっと違うんだけど、健康なときの食事の半分もたべないうちにもう入っていかない。最後の一口が口の中にあるのにそれすら飲み込めない。そういう状況があって。普通おなかがいっぱいになると、みなさん経験があると思うけど、ゲップするとちょっとおなかに隙間ができて楽になる。じゃあそのゲップを出そうと思っても、ゲップすら出せない。もう胃が全然動いていない感じがすごくしてました。これはスキルス胃がんの患者みなさん同じように、「胃が硬くて動いてない感じ」「健康なときの半分も食べられないで、もうおなかがパンパンで苦しくて、1時間くらい目を白黒させている」そういうのは共通している感じでしたね。

岸田 胃カメラでもスキルス胃がんの場合は、見つけにくいんですよね?

哲也 そうなんですよ。普通の胃がんって、胃の袋の中の内側にこう瘤ができたり、逆にへこんだりするんで、胃カメラで見ると「あ、瘤があるよね」「へこんでるよね」ってことですぐわかるんですけど、スキルス胃がんって胃袋の袋を作っている金に起草の中にできちゃうんで、胃カメラで見ても表面は健康な人の胃と同じようにツルツルできれいなんですよ。だからスキルス胃がんをよく知っている医療者じゃないと、ちょっとした変化がみつけられなくって、慢性胃炎とかストレス性胃炎という診断になってしまう。そこの微妙なところがわかってる先生だと、ちょっとした、どっかしらにちょびっとがんが出てたりするんで、それを見つけられたり、あるいは胃カメラから空気を入れて膨らみが悪いからとか、内視鏡の先でちょっと胃壁を押す感じの手応えで「硬くなっているね」とかってことがわかるらしいんですけども、それがわからない先生だと、あとで出てくる患者会の会員さんも、やっぱりみんな胃炎って診断を最初受けるんですよね。だからすごく見つけにくいがんではあります。

岸田 スキルス胃がんだとわかるまで長かったと思うですけども、見つかったときにホッとしたっていうのは、本当けっこう素直な気持ちですか。がん告知されたことよりも、わかって良かったみたいな。

哲也 そうそうそう。馬鹿みたいに理系人間だから、「ほれ見ろ、俺の推測が当たってたじゃないか」って。

岸田 患者が思う何か直感って、けっこう当たったりしますよね?

哲也 あたる。そうですよね。だからそれを医療者側は、「おおげさだ」とか「心配しすぎだ」とか、「神経質じゃないか」とかって言って、最初は片付けちゃうんでしょうけども、やはり患者の勘とか、要するにそういう不快な症状を感じているのは自分なんで、やっぱりそういうものからいろいろ調べていって、行き着く答えってけっこう当たってたりするのかなっていう実感はあります。

岸田 告知を受けて、浩美さんはどうでした?告知を受けたときは2人一緒に行ったんですか?

哲也 1人で。告知されて部屋を出てすぐ連絡を入れました。間を開けると何か画策してるんじゃないかと思われるといけないから。そのまま正直に、「スキルス胃がんだよ。ステージ4でもう手術できないって言われた。ま、余命は数ヶ月」。

浩美 その文章だけをクールに言われて。でも私、幼稚園の先生だったので子どもの前で泣くわけにもいかない。それを聞いたのが、朝の子どもが登園しているような状況だったので、そこから帰すまでの間に変だと思わせない、泣かない、ちゃんとするっていうので頭いっぱいで。その日に私は何をしてたか何にも覚えてないですね。それくらい私はショックでした。

岸田 ですよねえ、血液検査でひっかかったということですが、腫瘍マーカーはそのときは出てたんですか?

哲也2013年11月に受けた精密検査の結果の腫瘍マーカーは、正常値の上限の20倍を超えていました。その前に慢性胃炎って診断される数か月前に、たまたま別の人間ドックで同じ腫瘍マーカーを取ってたんですが、その値は正常値だったんですよ。だから、1年半の間に腫瘍マーカーが何十倍って増えた事自体から考えても、普通の胃がんだったらもうちょっと前からわかるはずだから、やっぱり短期間のうちにガツンと増えるんだったら、もうスキルスしかないだろうって思いました。

治療

岸田 治療を簡単におさらいさせていただいてもいいでしょうか?

哲也 基本的にはもう根治手術は不能、不適応ですね。ステージ4の場合っていうのは、基本的に手術ではなく、化学療法による延命とがんの症状緩和が目的です。だから、そういう意味では治す治療ではないってことですね。当初はステージ4で根治手術不適応でも、術前補助化学療法っていうもので、手術の前に化学療法をして、腹膜播種や遠隔転移が消えれば手術しましょうっていう考え方の医師もいて、私の主治医はそういう考え方でした。ただ、厳密にいうと、術前補助化学療法じゃないんですけどね。化学療法を受けて3か月目くらいで評価して、腹膜播種が消えてたら手術ってことだったけども、3か月目の検査でも腹膜播種が僅かに残った。「じゃあ、もうちょっとやりましょう」ってことで5か月続けて、5か月目の検査ではほとんどのデータからもう腹膜播種はないだろうって状況までいってたんだけども、やっぱり顕微鏡レベルでは一部の場所からわずかに見つかったので、やはりここでもう「手術はできないね」って。これ以上化学療法続けても、5か月経っても消えない腹膜播種はもう消えないっていうことと、化学療法いっぱいやったあとに手術をすると、縫合不全を起こしたり合併症のリスクが高いんですよ。それで主治医はもう手術はしないで、抗がん剤治療のみでいく方針に変えました。最終的には6次治療まで。普通抗がん剤治療ってファーストラインの1次治療、セカンドラインの2次治療まではだいたいエビデンスがあるんですけども、3次治療のサード・ラインをやるかやらないかって段階で、そこで留めて緩和ケアにいくか、あるいは3次治療をゴリ押しして医者にやってもらうかという、だいたいどっちかのパターンなんですけど、私の場合は6次治療までやってます。いま7次治療目です。

岸田 腹膜播種って、簡単に言うとどんなものですか?

哲也 おなかの中で、胃とか腸とか肝臓など、あらかたの臓器を包んでいる膜ですね。それが腹膜。播種とは、漢字で書くと、ハは播くっていう字。シュは種。要するに「種を播く」。パッとこう種を播いたみたいに、ちっちゃながんが腹膜のあちこちに散らばってる状況です。もし腹膜にちょびっとがんがかたまっていれば、それだけすくってしまえばいい話ですけど、もう辺り一面に細かい、下手すると目に見えないくらいのがんが散らばっている状況なので、仮に胃を全摘手術しても、体の中からがんを全部撮りきれない。取り切れないのに手術をするとどうなるかっていうと、当然手術をしたことによって炎症が起こるから、炎症性サイトカインっていう物質がでてきます。それをがんはものすごく好むので、もう爆発的に増殖するんですよ。あっという間に末期まで行って、すぐ命を落とすというのがだいたいこのパターンですね。なので、腹膜播種があるということは、イコール、もう手術しないのが今の標準治療に通ずる考え方ですね。腹腔鏡で見ると、腹膜のところに真っ白になった、いろんな大きかったり小さかったりっていうのがあちこち散らばっているがんが見えます。

岸田 手術のために抗がん剤をして、だけど腹膜播種の関係から手術がちょっと厳しいね、ということになった?

哲也 そうですね。この5月までは、とにかく手術を目指して、すごいきつい抗がん剤でも無理してやってたという状況です。副作用がガンガン出てるんだけども、そんなことよりもとにかく腹膜播種を消すのが最優先なんで、我慢に我慢を重ねてやって、5月まで来て、いよいよ今度は切れる。ある意味腹膜播種があっても切っちゃおうか、ってぐらいのところまでいってたんですけども、やっぱりそこで主治医が「もうリスクが高いからやめたほうがいい」って言う判断で、それ以上ゴリ押しができなくて希望が絶たれたところですね。

岸田 ちなみに、スキルス胃がん用に抗がん剤はあるんですか?それとも胃がん用のをやっていくかんじですか?

哲也 完全に胃がんですね。スキルス胃がんも胃がんの一種なんで、大きくくくってしまえばたしかに胃がんのくくりなんですけども、ただ本来胃がんというのは、胃壁の内側、胃袋の内側に瘤ができたり、逆にへこんだりする。そこの部分だけ取ってしまえばある程度根治は見込めるっていう状態ですけれども、スキルスはそうならないで、とにかく胃袋の全体に内側からは見えないように胃の外に向かってどんどんどんどん増殖していくので、ある意味同じ胃がんでもタイプが全然違う。スキルスをある程度ちゃんとやられている先生は、スキルスは胃がんと別物だという認識を持っています。なのに、スキルスのち療法は確立されていなくって、胃がんの標準治療にのっとって治療します。これはスキルス胃がんが胃がんに含まれているから、「それでいいよね」ってことじゃなくて、基礎の先生も臨床の先生も30年近くもうずっとスキルスを専門に、治療法の確立のために研究してるんですけど、何をやっても今のところ有効な治療法がない、どうしてスキルスになるのか原因もわかってない、というのが現状です。その基礎の先生に話を聞くと、ようやく原因な少しゲノム解析などによってわかりはじめている状況らしいですね。なので、スキルス胃がんはそういう意味では治療法がない胃がんですね。

岸田 ゲノムを使ってようやく今解明されつつある胃がんでも、胃がんじゃないがんですね。

哲也 そうですね。だから「私たちは、胃がんじゃないんですよ」って訴えかけを世の中にしていきたい。胃がんと同じように見られて「胃がんだから大丈夫だよね」なんてことで片付けられるんじゃなくて、1つのがん、胃がんとは異なるがん種だと思って、研究をしてほしいし治療法も確立してほしいと思っています。

つらいこと・克服

岸田 肉体的と精神的につらかったときに、どう克服したか、しているかをお聞かせいただけますか?

哲也 身体的につらい時っていうのは、そんなに無茶苦茶会ったわけじゃないんです。身体的なつらさは早期緩和ケア対応ですね。支持療法っていって、吐き気がつらければ吐き気止め。痛みがあれば痛み止め。今のがん治療はそれをセットでかならずやってますので、たとえば痛いのに「痛くないよ」って言えば、痛み止めはもらえない。だから痛ければ「痛い」って言う。吐き気がつらいんだったら「吐き気があってごはんがたべられない」って言えばちゃんと吐き気止めは出してもらえる。そこらへんはうまく主治医とコミュニケーションを取っていけば良い話ですよね。それがなかなか浸透してなくって、じつはうまくそれをコントロールできてない患者さんって多いと思うんですけども、積極的に主治医とコンタクト、あるいは看護師さんとコンタクトを取って、コミュニケーションを取ってやっていけばいい。それで乗り越えていけると思います。精神的につらい、これもやっぱり早期緩和ケアで。実は自分は去年の6月から緩和ケアを受けています。緩和ケアっていうと、まだまだイメージがターミナルケア、終末期医療、治療がなくなって、痛みを取って安らかに最後を迎えましょうっていうイメージが強いと思うんですけども、今のがん治療は告知から緩和ケアが始まるっていう概念で動いています。自分は告知からではなかったけど、去年の6月に緩和ケア外来で家内と一緒に緩和ケアを受けました、家族も一緒に受けられますので、精神的な部分も含めて、緩和ケア外来で診てもらえます。

岸田 浩美さんも行ってみて良かったですか?

浩美 行ってみて良かったです。初めて「家族のことも心配してくれるんだな」と。「奥様はどうですか?」って必ず言ってくださるし、私の表情とかを見ていて、あとからそっと「ご主人の前じゃ言えないことがあるんじゃないですか?」とか言ってくださったりもするので、そういう私を見ててくれる人がいるっていうのは大きかったですね。あとは、やっぱり家族に病気があると、いろいろなことを自分は我慢していたんですけれども、どうしてもこう行き詰まってきちゃったんで、自分の高校の時の先輩がやっているバンドのライブに思い切って「エイッ!」って行ってみたんです。そしたら本当に忘れていた世界がそこにあって、そして私を病気の人の妻という目じゃなくて、個人としてみてくれる世界がそこにはあって。いろんな人のところに飛び込んでいって。そこの人とつながって話をしたりすることで、私が元気になったら、きっとこの人のためにもなるって思えた。その2つが同時に来たので、それが良かったのかなと思います。転機でしたね。緩和ケア、行くといいですよ。たぶん緩和ケアっていう言葉に誤解があると思うんですけれども、本当に体のつらさを取ってくれたり、おなかが気持ちが悪いんだとか、ちょっと眠れないとか、そういうのをやってくださるし。家族も含めて対象なので、やはり頼れる人がいるということがこんなに前を向く力になるんだと思うんです。いまは早期からの緩和ケアにぜひかかることを私はおすすめします。

哲也 早期緩和ケアのもう1つのメリットは、たとえば受けてない状況で、治療が進んで最後に「積極的治療はおしまいですから、緩和ケアにいってくださいね。どうしますか?緩和病棟に入りますか?」って言われ、「はい」って言ってすぐにはいれるもんじゃないんですよ。緩和病棟も空き待ちで、下手すると何か月も立たないと入れないところがあったり、その病院で診察でかかってないと、緩和ケア病棟には入れないところがあったりとか、いろいろ制約があって。必要になって行ってみたからって入れるもんじゃないので、早め早めに緩和ケア外来にかかっていると、緩和ケア病棟に優先で入れてくれたりします。だからそういう意味でも、早いうちからかかっておくのはメリットがある話なんですよね。

浩美 早いと診断受けたときからだよね。

哲也 診断時から緩和ケアです。主治医と緩和ケアと両方で見てもらうのが当たり前になるはずです。

医療従事者へ

岸田 お医者さんや看護師さんたちへ何かありますでしょうか?

哲也 ステージ3までですと根治治療が可能なので手術に向けて治療を開始するんですけども、ステージ4は根治手術ができないので化学療法になります。化学療法のみになるということは、厳しい言い方かもしれないけど、持って1年、2年の話っていうのは、患者側はもうわかっているんですよね。化学療法しながら10年、20年生きていく、治るよってことは基本的にはない。稀に化学療法している中で、治っていく、がんが消える人っているんですけども、それは宝くじであたるよりも確率の低い話であって、基本的に化学療法だけでいくってことは、がん腫にもよるけども、スキルスの場合だと1年か2年が良いところ。どんどん数ヶ月でがんに抗がん剤への体制はできていくので、使える抗がん剤はなくなります。先が見えている話なんで、そういう患者に対しては臨床試験を含めて、一番最初に治療法を提示してほしい、選択肢うるあらん限りの情報は出してほしい。臨床試験っていうのは、効果があるかないかを確かめている段階なので、効果があるとは言えないかもしれないけども、でも化学療法でいって1年か2年しか持たないんだったら、臨床試験みたいなものだって「ある意味一か八かもしれないけど、手術に賭けることもできるよ」とか「こういう治験があって、どうやら効きそうな薬らしい。でも本当に効くかどうかわかんないけど、今だったら試せるよ」とか、そういう情報を与えてほしい。我々がん患者は、告知を受けたときはいわゆるがんの素人であって、まったくがんの知識がない。今まで病院にかかったら、たとえば風邪でかかりました、腹痛でかかりましたってときに、病院に行って先生に診てもらって、処方された薬を飲めば3,4日経てば治る。そういう経験をずっとしてきているなかで、「がんですよ」って言われたらどう思うかっていうと、この先生の下で先生の言う治療を受けていけば、薬をもらって薬を飲んでいけば治るんだろうって単純に思う。ただ若干がんはね、厄介かなって思うぐらいの話で。だから主治医が「抗がん剤治療やりましょう」って言えば、それをやっていけば良くなるんだって思って受けていくわけですよね。ステージ3までで根治手術可能な人が受ける抗がん剤治療は、根治をめざした化学療法。でもステージ4は根治がもうない。いかに1日でも長く生きるかっていう、延命のための抗がん剤治療。そうであれば、先が見えてるなら、ありとあらゆる臨床試験の情報でも出してもらって、その中で患者が自分が良かれと思うものを選択できる…。そういう環境にしてほしいという願いはあります。

今、闘病中のあなたへ

哲也 「希望」ですね、「希望」。どんな状況になっても、希望をしてないというか、希望を持つ。そしてその希望っていうのはたとえば、「ステージ4で先がないじゃない」「もうお先真っ暗で絶望しかないじゃない」と思うかもしれないけども、覚悟を決めればその後の人生はやっぱり希望を持ちたいですよね。いつまでも後ろを向いててもしようがない。別に後ろを向いているからっていって、毎日が楽しくなるわけでもないし、病気が良くなるわけでもないんだったら、前を向いて希望を持って、そして自分らしく生きる。毎日毎日絶望の中におちいってウジウジしているのは、その人の本当の姿ならそれはそれでよいけども、よく考えてみたら健康だったときは自分はあんなこともしてた、こんなこともしてたというのであれば、とにかく希望を持って自分らしく生きること。それが残された人生、長かろうか短かろうが、やっぱり充実したものになるかどうか分かれ目だと思うので「希望」という言葉をみなさんに贈りたいと思います。

※本ページは、あくまで経験者の情報を扱っております。そのため、あくまでその方のケースはそうだったということを念頭においてください。そのため、医療情報に関しては主治医や、行きつけの病院、またはしっかり科学的根拠に基づいたWebページや情報サイトを参照してください。

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